日本舞踊を始めてみたいけど、扇子をどう選べばいいのだろう?日本舞踊で使う扇子ってどういうものなの?
このような悩みをお持ちの方に向けて、日本舞踊の扇子について選び方をご紹介いたします。
舞扇(舞扇子)とは?
歌舞伎や日本舞踊など、舞踊に欠かせない小道具です。演目の中で開いたり閉じたり、回転させたり投げたりなど、扇ひとつで表現の種類が多くあります。舞扇子(まいせんす)とも呼ばれます。
舞扇のサイズについて
一般的なサイズ…九寸五分
九寸五分は約29cmです。一般的なサイズなので、デザインも一番豊富にあります。
大きい人・男性など…一尺
一尺は約30cmです。体が大きい人は、少し大きめサイズのものを使います。
小さい子用…九寸、八寸五分
子ども用の九寸は約27.5cm、八寸五分は約26cmです。子どもの手や体の大きさに合わせて小さいサイズを選びましょう。
舞扇の持ち手の違い
舞扇には、持ち手にも様々な種類があります。
白竹
竹素材そのままの色です。アク抜きの為に竹を茹でますが、茹で方によって同じ白竹でも扇子屋さんによって色が若干違う場合があります。リーズナブルで、お稽古用の舞扇に多く使用されています。
塗(黒塗骨)
黒い骨の舞扇で一番一般的なものです。白竹を黒の染料で塗っています。見映えが良く、上から染料を塗ることで白竹よりも強度が増します。派手でカラフルなものが多いです。
煤竹(スス竹)
煤(スス)竹は本来、古いかやぶき屋根の民家の屋根裏や天井からとれる竹のことですが、近年は希少な物となっています。現在舞扇で使用している煤竹は、竹を人工的に煙で燻して茶色く仕上げ、煤竹風に加工したものです。ベテランの方が使うことが多く、滑りにくいことが特徴です。
舞扇の選び方
演目から選ぶ
さくらの柄や波の柄など、様々な柄があるので、演じる、もしくは演じてみたい日本舞踊の演目に合わせて選ぶことができます。例えば、さくらを描いた舞扇は「風流陣」、「女車引」、「都鳥」などの演目で使われます。また、波を描いた舞扇は「浦島」、「新曲浦島」などの演目で使われます。演目のあらすじや歌詞をチェックして選んでみましょう。
衣裳に合わせて選ぶ
着物や舞台衣裳に合わせて扇子を選ぶこともできます。衣裳や小物と同じ色を合わせるのも良いですが、衣裳の反対色だとさらに舞台映えします。赤系の衣裳であれば緑の扇子を合わせたり、青系の衣裳であれば黄色やオレンジの扇子を合わせてみると、舞台上でよく映えるでしょう。後ろの舞台セットなどの色もチェックして考えてみると、より楽しめるかもしれないですね。
流儀に合わせて選ぶ
最近はそこまで厳しくはないですが、日本舞踊の流儀に合わせて、家紋が入った扇子を選ぶこともあります。自分の先生に確認してみましょう。
初めての方は?
舞扇には様々な色やデザインがあります。日本舞踊をはじめると、演目に合わせて色々な扇子を揃えたくなりますよね。まずは、自分が気に入ったものから使ってみましょう。自分の好きなアイテムを使うと気分もあがります。悩むかたは、先生にお勧めを聞いてみましょう。
日本舞踊オンラインでは、扇子講座も開講しております。選び方や扱い方など、初心者の方も大歓迎です。舞踊講座やマナー講座なども開講しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。一緒に日本舞踊を楽しみましょう!